3D人流シミュレーション

業務ではなく当社エンジニアの笹尾がプライベートで開発した成果です。
国土交通省主催の東京23区から新しい世界を創るアイデアソン/ハッカソンにおいて、笹尾がリーダーを務めたチームが、ハッカソン部門で賞金付きグランプリを受賞しました。

PLATEAU は、国土交通省が進める3D都市モデル整備のリーディングプロジェクトで、都市活動のプラットフォームデータとして3D都市モデルを整備し、オープンデータとして公開することで、誰もが自由に都市のデータを引き出し、活用することを促進されています。
PLATEAUのTwitterアカウントはこちらです。
ハッカソンでは、2021年2月現在、一般には未公開のPLATEAU(CityGML)データを用いて、各チームでアイデアを実現し、プレゼンを行いました。

開発した、大規模3D人流シミュレータ「都市SYM」は技術的にもビジネス的にも今後の応用が見込めるものであり、以下に紹介します。

Python版パーサー, 3Dビューアー plateaupy

まずPLATEAUを扱うツールが未整備の中で、Pyhonのみでデータを読み込み、可視化するモジュールを開発し、オープンソースとして公開しています。
https://github.com/AcculusSasao/plateaupy

都市データの活用法

PLATEAUのデータには建物の3D形状だけではなく、建物用途などのメタデータが含まれているのが魅力です。人流シミュレータではこれらの情報を用いて、可能な限り、群衆の行動に近い行動をさせるようプログラミングしています。

道路(tran)の情報は3Dポリゴンデータとして与えられているのみですが、これを画像処理によって細線化→枝数による交差点検出によって道路のノード-エッジ構造を分析し、最短経路探索して人をある位置から目的位置まで動かすことが可能になります。このあたりは本職である画像認識の知識を活かしています。

用途の一つとして、災害避難シミュレーションがあります。上記の資料では、東京タワー周辺の約2.2kmx1.8km範囲に、ランダムに1万人を配置し、例えば地震が発生したと仮定して、全ての人に区域外に逃げるよう命令します。この時、最後に避難した人は、地震発生時にどこにいたのか、何時間かかったか、なぜそれほどの時間がかかったか、という分析を行うことが可能になります。

人流シミュレーションのシステムは他にもありますが、建物内部の人の移動も含め、3次元的にシミュレーションするシステムはあまり見たことがないと思います。

災害避難以外にも多くの用途が考えられます。例えばお店を開く時の不動産位置を選択するために、周囲の道にどのような属性の人が歩いているか、分析や可視化することは重要です。今回のシミュレータでは、例えば住宅に向かっている人は青色、商店に向かっている人は赤色、といった属性情報を色として表現しています。可視化することもまた、営業ツールとして応用性が考えられます。

ハッカソンというプライベート活動ではありましたが、ビジネス応用も望める開発物になっています。ご興味ある方はぜひご連絡ください。